自作PCを組んだ話
自作PCを組みました。構成ですが、
要素 | 商品名 |
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PCケース | NZXT H7 Flow RGB White |
マザーボード | MSI PRO Z790-P WIFI DDR4 |
CPU | Intel® Core™ i5-13500 |
主記憶装置 | Corsair DDR4-3600MHz 16GBx2 (32GB) |
副記憶装置 | WD_BLACK SN770 NVMe™ SSD 1TB PCIe Gen4 M.2-2280 |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 1650 SUPER [id:umai_5727618 より借用] |
電源 | 玄人志向 KRPW-GK650W/90+ |
CPUクーラー | NZXT T120 RGB |
OS | Windows 11 Home |
上記の通りです。人生初の自作PCであり、そもそもデスクトップPC自体が初めてであるため(誰かのものを使った経験等は除く)、せっかくなのでここに記録のようなものを残しておこうと思います。
なぜ組んだのか
自分がやっていることに対して、現在使っているラップトップでは少々厳しくなってきたからです。現在はLenovo Yoga Slim 750i Carbonというラップトップを使っています。それについての詳細は以下の記事で書いています。
かいつまんで言うと、第11世代Core i7とメモリ16GBを積み、Intel Evoプラットフォーム認証を受けた、薄くて軽いラップトップです。大学生としての日常生活においては全く何ら支障がありません。大学1~2年の頃のコロナ禍でのオンライン授業等も問題ありませんでした。恐らく、Core i5のメモリ8GBで戦っているだろうその辺の大学生の誰よりもは高性能なマシンを使っていると思います。
一方で、
- 4K x 1, FHD x 1 計2枚の外部ディスプレイを繋ぐ
- Adobe InDesign, Illustrator 等で同人誌をつくる
- ネット配信をする
- ブラウジングをする
等がしたい時に、全くできないわけではないながらもかなりの限界を感じるようになっていました。
特に私は、諸事情によりDiscordまたはZoomでビデオ通話をし、その模様をOBSでキャプチャしてネット配信しながら、配信画面をDiscord/Zoomに共有するというかなり特殊なことをする必要がありました。最初のうちこそなんとか耐えていたものの、やはりオンボードのグラフィックしか積んでいない環境は厳しく、次第に大きくカクついたり、正常に映像が送出できなかったりなどの不具合が発生してくるようになりました。
4KディスプレイでMastodonをしながらニコニコ動画やYouTubeを観るなどのブラウジングも、次第にカクついてきたり、生放送は正常に再生できなくなってきたりしていました。ハードな処理作業に加え、解像度がバラバラのトリプルディスプレイ環境になっていたこともあり、長い間マシン全体にかなり無理をさせたなという印象があります。
初期の頃は何をするにも快適だと感じていましたが、自分がやりたいことがどんどん増えていったことに加え、PC自体にも物理的消耗のような何かがあるんだなという感じがしています。
その他の大きな不満として(先述の記事にも書いていますが)、このラップトップは発熱が酷いということが挙げられます。ちょっとブラウジングしただけでも膝の上で使えない熱さになり、充電ケーブルを刺そうものならバッテリーがイカれそうなほど熱くなっていました。
アッチアッチラップトップをラップのトップで使うことはあまり男性の健康に良くないといった話も聞いたことがありますし、そんなにバッテリー持ちが良いわけでもないという不満もあったので、ここで私はまず M2 MacBook Airの購入を検討します。Apple Silicon Macは消費電力と発熱が少ないながら非常にハイパワーであることで知られています。
しかし早々に諦めます。理由は、配信が目的にあるなら悪いことは言わないからMacはやめておけと、Mastodonで複数人のMacユーザーから止められたからです。パワフルで安定したWindowsマシンも欲しかったことと、デスクトップPCの方が性能に対して価格が非常に抑えられるといったこともあり、ここでBTOまたは自作でのデスクトップPCの購入の検討を始めます。ここまでが2023年10月13日のことです。
自作PC初心者、自作PCへの布教を受ける
PC検討開始から一夜明けた10月14日(土)の朝、id:umai_5727618からMastodonでメッセージを受け取ります。
キュン暇だったら秋葉原にタダ飯食いに来てもいいよ
これを受け、すぐに秋葉原に向かい奢りの飯を食った私は、その後彼に秋葉原のPCパーツショップを案内してもらい、自作PCについての基礎的知識をインプットされます。タダ飯を餌に自作PCの世界への布教を受けました。
各パーツの選定理由
PCケース
選定条件は「白いこと」「ミドルタワーであること」「USB-Cがあること」でした。理由は拡張性やエアフロー等を考え、自作PCはミドルタワーにしておけば間違いないと言われていたこと、現代のデバイスでUSB-Cが無いのはあり得ないことなどです。
またここ数年の私は、トラックボール、ラップトップ、モニター、スマホ、Nintendo Switch…と、身の回りを白いガジェットで統一することにハマっていました。白いPCといえば今最もアツいのがNZXTですが、その中でもエアフローが良さそうなNZXT H7 Flow RGB Whiteを選びました。
マザーボード
CPUもKなしモデルでありオーバークロックなどもしないのですが、後々の可能性を狭めないためにも拡張性などを重視した結果Z790チップセットのマザーボード、MSI PRO Z790-P WIFI DDR4を選びました。
CPU
「13世代ならi5で十分だよ。このi5-13500というのにしておきなさい」と言われたので脳死でそれを選びました。後から知識を得ましたが、結果としてこれにしてよかったと思います。それまで使っていたラップトップのi7-1165G7は4コア8スレッドで、このi5-13500は14コア(Pコア6+Eコア8)20スレッドで十分すぎるほどに高性能であり、それ以上のモデルを買うと今度は発熱や消費電力の問題があるため、価格をみても非常にコスパの良い選択だったと思います。
主記憶装置
PCに少し詳しい人たちの間では「メモリ16GBは基本的人権」などと言われていたりしますが、なんか最近16GBでもギリ人権を割ってる感じがしませんか???なんかブラウジングしてるだけで10GBとか食ってませんか??もはやメモリ8GBなどという世界には絶対に戻れないなという感じがします。
ということで、PCの快適性を最も左右するメモリはこれまでの2倍の32GB (16GBx2)にしました。なんでもよかったんですが、白PC界隈でよく見るCorsairの白いやつにしました。光ることにこだわりはありませんでしたが、まぁ光ってもいいかということで。
副記憶装置
現代のPCにおいてSSDは必須です。高校生のときに当時使っていたラップトップのHDDをSSDに自力で換装したことがありましたが、体感で9兆倍ぐらい快適になったので、少なくともCドライブがSSDであった方がいいことは知っていました。一方でNVMeやらM.2やらといった言葉については今回初めて勉強しました。にしても、高校生のときはSSDってまだすごく高かった記憶があるんですが、今ってすごく安くなってるんですね…。良い時代になったものです。
GPU
最初はRTX 3060Tiとか4060とか買っちゃうか…?とも思ったんですが、id:umai_5727618が中古で買って使ったのち余らせていたGTX 1650 SUPERを貸してくれることになりました。正直すぐにゴリゴリのゲームをする予定は全く無く、まだグラボも高いため、急いで買う必要はないなと判断した次第です。正直GPU代が浮くだけでPCの総額が大きく変わってきます。オンボードのグラフィックよりは遥かな進歩ですし、今後さらなる性能が欲しくなったらその時に買おうと思います。
その他諸々
CPUクーラーはNZXT T120 RGBにしました。空冷クーラーとしてはDEEPCOOL AK400などが有名で白いモデルもありますが、なんとなくNZXTで揃えました。同じ白でも絶妙な白色でかわいいんですよね、NZXT…。あんな、白って200色あんねん。
電源は適当に選びました。絶対にフルプラグインにしろと言われたのでそうしました。玄人志向の650W電源です。
OS
Windowsが好きなのでWindowsです。Windows 11はWindows 10の使い勝手や安定性をそのままに、大幅にデザインが美しくなりマルチタスク機能が強化された、史上最高のWindowsだと思っています。HTML/CSSでちょっと自分のウェブサイトを書くぐらいしかしない私には、WSL2+VSCodeで全く問題なく開発もできます。
家の中に転がってる適当なUSBメモリに焼いてライセンスを別途買うのでもよかったのですが、どうせ同じ金を払うならとパッケージ版にしました。なんとなくWindows 95やXPの時代の、店頭でOSを買ってきて自分のPCにインストールする、という工程に憧れがあったんですよね。私が生まれる前の時代の話です。そういえば『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』というアニメをよろしくお願いします。
組んだ
完走した感想ですが、自作PCは組むのに時間こそかかりましたが、思ったより簡単でした。特に問題はなく完了しました。BTOなどで買っていたら「組む」という体験は得られず、ただ「金を払った」という事実の引き換えに物体を得るだけで終わっていたと思うので自作にして良かったです。今まで知ることのなかった、PCの内部構造についても勉強することができました。思い立ってから一週間のスピード感は凄まじく、知識ゼロの状態から構成の検討、ローン申請、購入、届く、組むまでを一気に駆け抜けました。楽しかったです。
自作するとあらゆるパーツを自分でこだわって選ぶことができ、納得してPCを組むことができるのも良いポイントです。
使用感
PCを組んで約2週間が経過しましたが、今のところ特に問題はなく、何をするにも非常に快適です。14コア20スレッドは驚異的です。メモリも32GBあるので、Chromeでのブラウジングが非常に快適です。Kiite Cafeなどの重めのサイトも全く問題なく使えます。
まだあまり作業していませんが、Adobeのソフトもこれまでより快適に使えると思います。
今後について
PCを組んだので、買ったPCに見合うだけの何かをしなければなりません。そうです、冬コミの原稿です。自分のモチベーションにレバレッジを効かせて退路を断つことで、創作を前に進めたい所存です。
実は自作PC以外にも、自己の退路を断つ意味合いでREALFORCE R3Sを購入しており、こちらも1週間ほど使っています。このキーボードと、2年ほど愛用しているトラックボールについても、気が向いたら書きたいと思います。
ということで、今回はこの辺で。本当はこんな記事を書いている場合ではないのです。原稿、大学のレポート、膨大なコンテンツの消費とインプット、人生、その他諸々…。